ボリビアでの活動 其の二 「生ゴミをお金に!」

~環境モデル都市の誕生~

ボリビアでの活動・其の二で紹介した「エコサントイレ」は、トイレに溜まった汚物と灰を合わせておくことでより簡単に汚物を堆肥化することができる点が特徴である。現地では、住民のほとんどが農業従事者であったため、この堆肥を畑の作物に利用できると期待していた。

「エコサントイレ」が広まるうち、人々の間から湧き上がってきたのは「もっと堆肥を作りたい!」という声だった。畑に堆肥を入れることによって、作物の育ちは良くなり、収穫が増え、市場で売ることのできる量も増えて現金収入の増加につながる。そのことを実感した人々からの要請だった。

そんな現地の人々からの声を聞いた瀧本は、“生ごみを堆肥化する”というアイディアを思いつく。当時、現地では生ごみはポイ捨てされるか、ゴミとして出されるのが一般的だった。しかしこれを集めて堆肥化すればより多くの堆肥を住民たちが使うことができるようになると彼女は考えた。

瀧本は市役所と協力して地域に堆肥場を作り、生ごみの回収日を決めて、集めた生ごみを堆肥化するプロジェクトを実施した。現地の人々は生活の中で出る生ごみを一つの容器にまとめて、回収日に家の外へ出しておく。そこへ市役所とDIFARの担当者が乗った回収車がやってきて生ごみを集め、堆肥場に持っていくというシステムだ。回収日まで生ごみが腐らないように、住民には「床材」(※)を配り、それと混ぜ合わせることで生ごみの腐敗を抑えた。


事業3コマラパ1.jpg(写真)コマラパ市に建設された堆肥場事業3コマラパ2.jpg中では集めた生ごみを利用した堆肥作りが行われている


現在コマラパ市は、堆肥作りを専門とする技術者が市役所の職員として雇用するようになり、また、環境モデル都市としてボリビア各地からだけでなく、パラグアイやブラジル等近隣諸国からも視察が訪れるほど有名になった。

2011年にDIFARがリサイクル事業の運営を市役所に任せ撤退した後も、生ごみ堆肥化のプロジェクトは地域の人々の手によってしっかりと引き継がれている。

事業3コマラパ5.JPG(写真)堆肥場で地元住民への講習会の様子事業3コマラパ5.JPG(写真)堆肥場で地元住民への講習会の様子


活動期間:2003年~2008年
プロジェクト実施規模:511家族
プロジェクト対象地域