バジェ・グランデでの活動

2019年4月7日

今回はJICAボリビアの渡辺真理子さんより

バジェグランデ視察報告が届きましたので紹介します。

スペイン語も記載されているので、是非挑戦してみてください^^

『リサイクルの道を辿ってバジェグランデ市を訪問』

La generación de basura es de 0,5 kgrs./ día / persona en Bolivia. Vallegrande con sus 18,000 habitantes genera un promedio de 12 mil kilos de residuos cada día. Según los datos de caracterización realizados por la ONG japonesa DIFAR, el 54 % de los residuos serían orgánicos y el 30 % del restante son recursos reciclables.

ボリビアでは、1日1人当たり0.5㎏のゴミが発生しています。人口18,000人のバジェグランデ市では、毎日平均12,000㎏の廃棄物が発生しています。日本NGO団体「DIFAR」が調査したデータによると、廃棄物の54%は有機廃棄物で、30%は無機質廃棄物で再生可能な資源です。

Fue con la guía de la Lic. Liset Menacho, Responsable de la Unidad de Residuos Sólidos de la Alcaldía de Vallegrande que conocimos la ruta de recolección clasificada de los residuos orgánicos e inorgánicos aprovechables; experimentamos el proceso de elaboración de abono orgánico en la compostera municipal y fuimos testigos de los esfuerzos de la Alcaldía para fortalecer la cultura del manejo de residuos mediante la educación ambiental en las escuelas y los mercados.

市役所の廃棄物課責任者であるリセット・メナチョさんが案内役となり訪問しました。 彼女は、再生可能な有機廃棄物と無機廃棄物を分類し収集するやり方において、知識が豊富にあります。私たちは、市のコンポストセンターで堆肥を作る方法を体験し、学校や市場での環境教育を通じて、廃棄物管理の文化を強化するための市の努力を実際確認しました。

Con la misión de evaluar los resultados y la sostenibilidad del proyecto “Reciclaje de residuos sólidos en la ciudad de Vallegrande” (financiado por JICA y ejecutado por DIFAR entre 2013 y 2018), visité este municipio con la compañía de 8 especialistas japoneses y bolivianos en el tema de gestión integral de residuos.

バジェグランデ市における新しいごみリサイクルプロジェクト(JICA の資金協力で、2013 年~ 2018年に 「DIFAR」が実施したプロジェクト) の成果と持続性を評価することを目的とし、日本とボリビアの廃棄物関係者8名と共にこの自治体を訪問しました。

En al compostera construida con recursos de JICA, se procesa alrededor de 15 metros cúbicos de abono mensuales aplicando el método japonés “Hashimoto”. Constaté que este método es beneficioso por el menor tiempo que requiere para fermentar y madurar el abono. Hubo un gran interés de los especialistas que me acompañaron por aprender este novedoso método japonés. El resultado del proceso de casi 60 días de procesamiento de residuos orgánicos es un compost muy agradable al tacto, ligero de textura y de aroma muy prometedor. Vallegrande lo ha logrado. Este municipio ha logrado establecer su propio modelo de gestión de residuos que funciona.

JICA の資金協力で建てられたコンポストセンターでは、日本からの技術移転をした「橋本方式」を応用して毎月約15㎥の堆肥が処理されています。 この方法は、肥料の発酵と熟成に要する時間が短いために有益であることがわかりました。この新しい日本の技術を学ぶために、私に同行した専門家から大きな関心がありました。有機廃棄物処理の約60日の堆肥プロセスの結果は、手触りと質感が非常によく、良い香りがして質も優れた堆肥です。バジェグランデ市は確かな成果を生み出しました。この自治体は、廃棄物運営の独自のモデルを確立することが出来ました。

Muy entusiasmados por los resultados logrados en Vallegrande preparamos mochilas para dejar atrás esta localidad hospitalaria. Los 8 especialistas que acompañaron este viaje coinciden en que Vallegrande es punta de lanza en la gestión de residuos de aquella región y que su experiencia es un modelo que debería ser replicado a municipios de tamaño y características similares. Al final de dos días de andar sobre la ruta del reciclaje, nos despedimos de esos líderes locales quienes marcan la diferencia: el Alcalde y su voluntad política, la Ing. Liset Menacho y su capacidad técnica integrada, personas como el Profesor Oracio de la escuela Fátima Eid de Villagómez y su pasión por la conservación de la naturaleza, y las casi 1000 familias quienes decidieron adoptar nuevos hábitos para una mejor gestión de esos 0,5 kgr. de residuos que generamos cada día. Gracias Vallegrande y hasta pronto.

バジェグランデ市で達成された成果に非常に興奮して、私たちは後ろ髪をひかれる思いで暖かく迎えてくれたバジェグランデの地を後にしました。この旅行に同行した8人の専門家は、バジェグランデ市がこの地域の廃棄物管理のリーダー役となり、その経験が近隣の市町村のモデル市として発展普及していく事を確信しました。。この2日間のバジェグランデリサイクルの道をたどり最後に、私たちはバジェグランデ市の担当者や関係者に別れを告げました。 何より市長のリーダーシップと彼の政治的方策、廃棄物担当者である リセ メナチョさんとその統合技術能力、ファティマエイド デ ビジャゴメス校のオラシオ教師のような人々と自然保存の為の彼らの情熱、及び毎日家庭ごみとして0.5 kgrのごみをリサイクルして新しい生活習慣を作った 約1,000家族たちを今後も応援し続けていきます。

ありがとう!バジェグランデ市 それではまたの機会に・・・

ゴミのリサイクルの様子


2018年7月24日

ベジェグランデ市にて、DIFARとJICAパートナー型事業として5年間実施した

「廃棄物リサイクルプロジェクト」は6月をもって終了しました。

プロジェクト終了後も市の事業として引き継がれ、日々の業務が継続されています。

 

バジェグランデ市廃棄物課のスタッフとは、今でのSNSを通じて連絡を取り合っており、

日々のプロジェクトの様子を現地から送ってくれています。

今日は、先週届いたバジェグランデ市の様子を、共有します。

 

先週は、バジェグランデ市の農村から、コミュニティのリーダーがリサイクルセンターを訪れ、

見学会が行われました。

また、農薬空容器の取り扱い方法と廃棄物処理に関する講習会も実施しました。

参加者は興味深そうに職員の話を聞いていて、とても良い時間となりました。

 

堆肥場では、終了式で贈答したニワトリが元気に堆肥の山でエサを啄んでいます。

 

また、バジェグランデ市のラジオ局で環境をテーマにした番組がはじまり、

環境についての話や、廃棄物課の職員が彼らの取り組みを話したり、イベントの告知をしています。

番組の名前は「Sembrando Vidas」翻訳すると「命を蒔く」という感じでしょうか。

 

色々な方面に活動が広がり、バジェグランデ市民の中では環境というテーマが本当に深く根付いてきたと思います。

これも、5年間の取り組みの成果ですね。

2018年6月6日

DIFARがJICAの草の根パートナー型事業としてバジェグランデ市で実施していた

5年間の「廃棄物リサイクルシステム導入」プロジェクトの終了にあたって

バジェグランデ市で6月4日に終了式が執り行われました。

5年間の経験を共有する為に、近隣の市にも参加を呼びかけ、

以前DIFARが「ごみリサイクルプロジェクト」を実施したコマラパ市、

現在「農薬容器を含むごみリサイクルプロジェクト」を実施しているパンパグランデ市や、

プロジェクトに関心のあるエルトルノ市、県外からトトラ市などから市長が参加されました。

JICAボリビア事務局からも所長がご参加くださいました。

 

式は朝の8時半から始まり、まずはバジェグランデ市内の学校を訪れました。

バジェグランデの学校でごみの分別が定着している様子を見学していただきました。

また、生徒にインタビューをして、生徒がごみの分別についてよく理解している様子を知ることができました。

 

次にプロジェクト実施期間中に、特に力を入れたところを見学してもらうため、

市内の市場を訪れました。

プロジェクト前のごみ捨て場と、プロジェクト導入後に生まれ変わった現在のリサイクルポイントを見ていただきました。

その後、リサイクルセンターを訪れ、資源ごみの分別についての説明を行ないました。

また、実際にスタッフがプロジェクトで導入した圧縮機を使ってペットボトルを圧縮しながら説明し、

プロジェクトで購入された機材がどのように使用されているのか、

また機材の必要性についても感じていただくことができました。

堆肥場に移動し、堆肥の技術の説明と環境教育室を見ていただきました。

堆肥場の見学の後には、最後の贈り物としてニワトリ8羽を堆肥の山に放しました!

これが大成功で、良い思い出となりました。

ニワトリは堆肥の山でコッコと嬉しそうに野菜くずをついばんでいました。

最後に、会議室に移動して、

カスト市長さんがプロジェクトの成果をプレゼンテーションされました。

 

DIFARがバジェグランデ市の前にごみリサイクルプロジェクトを実施し、

現在市の事業としてプロジェクトを継続しているコマラパ市の市長さんが

DIFAR撤退後の経験も語ってくださり、とても良かったです。

5年間のプロジェクトの締めくくりとなる、とてもいい終了式となりました。

現地代表 瀧本里子

 

 

2015年12月27日

大変ご無沙汰してしまいました。

2015年も後数日となりました。こちらは毎日暑く、自分で年の瀬と意識しないと何事もなく過ぎそうです・・・。

夏休みに入り、毎日子供たちと一緒にいて活動地にも子供連れで行っています。そのため、目いっぱいは活動できませんが、子供たちは田舎ののんびりした時間を楽しみ、リサイクルセンターにお散歩に来たり、水やりを手伝ったりしてくれます。

子供たちも穴掘りのお手伝い・自宅の庭で出来るコンポスト方式をスタッフで試作中

子供たちも穴掘りのお手伝い・自宅の庭で出来るコンポスト方式をスタッフで試作中

より良質な低コストの堆肥を目指しスタッフで3種類の堆肥を比較、技術について検証中

より良質な低コストの堆肥を目指しスタッフで3種類の堆肥を比較、技術について検証中

ここ最近のトピックスは何といっても市役所が重い腰をやっと上げて買ってくれたローダ―です。8月に購入予定の話が進んでいて何がどうなっているのかなかなか購入が進まず、聞くたびに「来週」とか「明日」とかのらりくらりとかわされ一体誰に話を持っていけばいいのか?と会計の管理者の所にリサイクルセンターのレタスを持って行ったり、「ちょっと15分ほどお散歩に行きませんかー」といってマイカーでリサイクルセンターに連れていき、いかにローダ―が必要なのかを現物を見てもらって説得しました。

別に買わないとは言っていない、もう買う手はずはついているんだよ・・・と甘い言葉に騙されあっという間に12月に入ってしまいました。

でもつくづく思うのは、市役所の職員の方々ですが殆どの人が農業を兼業しています。なのでリサイクルセンターに来ると堆肥の質を先ず見たり、堆肥を使った野菜や粉砕機で粉砕した堆肥材料などに興味関心が行きます。これはとても私たちのプロジェクトを進める上でとても有利になっています。市長さんが農業者ですから、堆肥とか、有機野菜栽培とか言ったキーワードに個人的にとても関心が高いのです。いいですね!

バジェグランデ市が、ギリギリ年内に購入した生ごみ堆肥切り返し用のローダー

バジェグランデ市が、ギリギリ年内に購入した生ごみ堆肥切り返し用のローダー

堆肥の質に関してはまだまだなので今後ローダ―の導入によって理想的な切り返しを行う事で短期間の堆肥の完熟と質の向上を進めながらコストについても検証していきたいと思っています。

プロジェクトも早2年半が経ちました。ちょうど折り返し地点に来たわけですがプロジェクトの進捗が50%まで来たか・・と言われるとまだまだだと思っています。

啓発部分もプロジェクト当初思っていたよりもっとボリュームをもって今後もやっていかないといけないと思っています。

先生に啓発を行い、その後先生から生徒へと考えていたのですが先生の意識はそう簡単に変わらず、相変わらず出前授業を依頼されます。このあたりは8月から派遣されている環境隊員(JOCV)に期待したいと思います!

2016年は粛々と生ごみ回収協力家族数を増やしバジェ市内全体に分別回収を広め、モニタリングをその都度しっかりする事で各家族がと分別が習慣、定着するようにしていきたいと思っています。

また、プロジェクト終了後も描き、第三セクター設立の計画、見通し、提言なども進めていきたいと思っています。

 来る2016年も DIFARの活動を見守ってくださり色々なアドバイスを頂けたらとても嬉しいです。みなさんが、穏やかな年末、年始を迎えられますようにボリビアの活動地よりお祈りしています。

DIFARのML PLAZA_BOLIVIA 瀧本里子の近況投稿より

 

2015年11月10日

10月30,31日には、サンタクルス日本領事館主催、DIFAR,JICAボリビア事務所、バジェグランデ市等協力で日本祭りが実施され、11月1日には、DIFAR主催、日本領事館・JICAボリビア事務所・バジェグランデ市等後援で実施した運動会を開催しました。

日本祭り 実演 日本料理

日本祭り 実演 日本料理

 

日本祭り 盆踊り

日本祭り 盆踊り

どちらも初めての試みでした。企画・準備・当日の運営など、沢山のボリビア在住のJICAボランティアの方、サンタクルスからの有志の方のお手伝いがなければとても成り立たなかった行事でした。

 

運動会はラジオ体操で開始

運動会はラジオ体操で開始

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地区対抗、みんな 楽しそうでした!

地区対抗、みんな 楽しそうでした!

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お天気に恵まれず会場を変更するなどドタバタでしたが、けが人も出ず無事に終了したことで先ずはホッとしています。

 

 

 

準備不足、力不足で走り回る3日間でしたが写真をみると皆さんの楽しそうな笑顔。difar
協力していただいた皆さんに感謝と反省をしっかりして次につなげたいと思います。

瀧本里子 DIFAR運営会議への書き込みより

2015年8月31日

日本が秋の気配に入っているのとは反対にボリビアはこれから春、夏へと向かいます。

今年は乾季の時期なのに、集中豪雨があるなど今年の雨期はどんな降り方をするのか不安ですが…バジェグランデは滞在中ポカポカ陽気でした。

バジェグランデの風景 (知世さん写真)

バジェグランデの風景 (知世さん写真)

10月30,31日に日本領事館主催で行われる日本祭りと11月1日に行う予定の運動会についてバジェ地方の3市で活動する隊員5名にバジェグランデに来ていただき具体的な1回目の打ち合わせを行いました。

領事館主催で領事館からは物品、経費は計上されます。DIFARも共催。祭りの実働部隊は協力隊が頼み・・・の状況なので事前に旅行 や、他のイベントと重ならないようにお願いしています。

DIFARとしても協力隊の協力でイベントをするのは初めてなのでとても楽しみにしています。

運動会の種目を決めたり、場所の下見に行ったり、日本祭りの役割を決めたり、・・とやる事は沢山です。この運動会の目的は、「ごみ出しをする自治区のお隣さん同士が仲良くなり結束力を強める」です。

こちらでは自治区毎で何か楽しいことをやるという機会がないため、「運動会」とやや独断と偏見(筆者は、運動会大好き!)によるものかもしれませんが、さあ、どうなるか?

バジェグランデに2週間前に着任したばかりの環境隊員で、市役所の廃棄物課所属で運動会担当の知世さんは、「運動会は嫌いでした」という方ですがちゃんと黙々と準備を進めてくださっています。

運動会まで自治区でできるだけ準備を楽しめるように、また目的の結束が強まるように 「大縄跳びの練習」や「ムカデ競争の練習」「玉入れ(ペットボトルの蓋で作ります)づくり」など自治区で進めてもらう予定です。

ラジオ体操もプロジェクトスタッフで習得し、本番はラジオ体操から始める予定です。沢山の地区の住民の参加になればいいなと思っています。

瀧本里子のPLAZA_BOLIVIAへの近況投稿より

 

2015年8月23日

 8月21日 外務省の「草の根・人間の安全保障無償資金協力」で購入したごみ回収トラック(参照)と資源ごみセンター等のバジェグランデ市への引渡し式に、在ボリビア日本国大使 椿ご夫妻が来られました。  

 心配していた建設も全てぎりぎりセーフで終了し、市役所の担当者とDIFARスタッフは、当日まで色々と準備に走り回っていたのですが、開催時間には 何もなかったように穏やかに大使館、関係者の方々をリサイクルセンターでお迎えすることができました。

引渡し式

引渡し式

 大使の奥様は、プロジェクトや堆肥づくりに大変関心があると言うことで沢山の質問や、励ましの言葉をくださいました。また、回収ソングがとてもいい! と褒めてくださいました。  下記のリンクからyoutubeで回収ソング付き作業風景を見てもらえます。

既設の生ごみ堆肥場を案内

既設の生ごみ堆肥場を案内

生ごみ回収トラック

ごみ回収トラック

2015年7月20日

サンタクルスで回収作業に適応するためダンプ機能とパワーゲート機能を付けてもらっていた、草の根・人間の安全保障無償資金協力により購入した生ごみ回収トラックを、一日も早くに使いたいと到着を待っていました。

 しかし、改造作業の遅れで納車日には間に合わず、運搬日には道路の土砂崩れで(豹変した活動地への道 参照)、サンタクルスからコチャバンバ経由の遠回りで20時間かけて7月17日の午後3時に やっとバジェグランデに到着しました。

トラック後ろには「ごみを分別することで、私達の未来を変えよう」とスローガンを書いてもらいました。

トラック後ろには「ごみを分別することで、私達の未来を変えよう」とスローガンを書いてもらいました。

 到着後、市役所の前で大勢の人が見守るなかで、サンタクルスの機械工場の技術者の操作でパワーゲートやダンプ機能の確認をしました。ところがパワーゲート操作の途中で、油圧棒が外れ、オイルが漏れるという欠陥が見つかりました。結局、その日の引き取りはできず、バジェグランデでいきなり修理となりました。

 次の18日に修理が終わり、やっと引渡しとなりました。いろいろありましたが、引取りができてみんな本当にうれしそうでした。

やっとのことで 回収トラックが使える! 嬉しい!

やっとのことで 回収トラックが使える! 嬉しい!

早速 市場の生ごみの回収をしました。たくさんの見学者が集まりました。

20日の定例清掃後は、新しいコンテナでの回収になります。

定例清掃後は、新しいコンテナでの回収になります。

市場での生ごみ回収風景

市場での生ごみ回収風景

2015年7月14日

 7月12日に、大使館供与のトラック(トラック回収中 参照)を引き渡してもらうため下の2人の子どもをバジェグランデにおいて、日帰り予定で上の男の子とサンタクルスに行きました。しかし、結局トラックは約束の12日に受け取る事ができませんでした。バジェグランデで引き渡すということにして、次の日の朝7時半にバジェグランデに向けて乗り合いタクシーで戻ることになりました。

 サンタクルスは現在冬で乾季のはずですが、今年は雨が多く、この日も雨がだいぶ強く降っていたので心配になって、乗り合いタクシーの運転手さんに「道は大丈夫?」と聞くと「俺は朝の4時にサマイパタを出てきたけど、何ともなかったよ」というので、安心して乗り込みました。

 ところが、サンタクルスから約80㌔地点まで来たところで、前方に車が10台ほど止まっています。見ると崖から勢いよく土砂が押し流され、行く手を阻んでいます。

土砂で埋まったサマイパタへの道

土砂で埋まったサマイパタへの道

 運転手さんは「大丈夫、最近は重機が常駐しているからすぐに来てどけてくれるよ」とのんびり言っていましたが、待つこと4時間、5時間・・。昼の2時近くになっています。後ろから来た車の列ももう先が見えないくらい長くなり、みんなただただブルドーザーを待っています。強行突破しようとしたジープは、途中で引っかかってしまい、みんなで一所懸命、土砂をどけたりしています。

 偶然にも同乗者にカレンダーを売ってもらっている本屋さんの息子さんがいて、色々と話ができたのが救いでした。やっと3時になってブルドーザーが到着しました。上からの土砂はますます勢いを増すばかりで、どけた先から土砂がまた新しい山を作るなか、ついに片道で通れる位のスペースができました。

 片道通行開始後、上りと下りの衝突&ケンカが始まりました。私は前から3台目の車にいたんですが、一般的なルールではのぼり優先だと思うのですが、全く無視されて下りが延々と下ってきます。チャンスを逃したのぼり車はただただ途切れるのを待つばかり。と思っていたらトラックがはまりました・・・。

 またブルドーザを呼んできて引っ張って・・・1時間経過。「やっと通れた」と思ったら 途中の乗客の野次で堪忍袋の緒がきれたタクシーの運ちゃんと男性乗客がとの殴り合いのケンカが始まりました。身の危険を感じてタクシーを替えました。サマイパタまで後40キロ地点の所まで来たところで、次々とタクシーが帰ってきています。その現場に行くまでもなく私たちのタクシーもベルメッホという小さな村に止まりました。運ちゃんいわく「今日はここまで」、まさか!?

 話によると通ってきた土砂崩れ地点があの後滑落し完全に通れなくなり、ここから先は20か所以上の土砂崩れが起こっているそう。まさに「前にも後ろにも進めない閉じ込められた状態」になりました。

 夜になり、どんどん気温が下がるベルメッホにはあきらめたタクシーやバス、車が続々集まってきています。車中泊が確実になり、寒さをしのぐためにシンガニを飲み、着替えで持ってきた靴下やシーツを体に巻きました。

 携帯の時計を何度も見ながらこんなにも早く時間が過ぎて朝になってほしい!と思ったのは初めてです。寒いのと降り続ける雨が気になり殆ど寝れず夜が明けました。やっと夜が明けましたが、一台も車が通りません。ということはサンタクルスからもサマイパタからも通行がまだ不可能という状況です。

サンタクルスからサマイパタまでの道に20ヶ所以上の土砂崩れがおきました

サンタクルスからサマイパタまでの道に20ヶ所以上の土砂崩れがおきました

川のような道

川のような道

 お昼前になり、さてどうしようかと思案しているところに、DIFARスタッフのサバさんとバジェグランデ病院の麻酔医と産婦人科医と遭遇。サマイパタに向かう決心がつきました。私の息子も、産婦人科医の9歳の子供に勇気づけられ歩きはじめました。

 噂では橋が落ちているとか、腰まで泥に浸かるとか、既に死人が出てるだとか、上から大石が落ちたばかりとか・・・。そんな噂を振り切り歩きはじめてすぐに難関があり、膝まで泥に埋もれました。四つん這いにならないとのぼれない場所も出てきました。

 サマイパタからも何人かの人が歩いてきていて一応道はある、という事も確認できました。

 会う人会う人、「やめた方がいい、引き返した方がいい」と口をそろえて言います。でも、もう引き返す気持ちにはなりません。サバさんたちは「見てごらん。あんなおばあちゃんや、子供たち、ほらヤギを連れている人もいるくらい。若い僕たちが通れないはずはない」と言います。暗くなったら本当に危ないから速足で進みました。土砂崩れ、道路の滑落があちこちであり今まで100往復以上している道なのに、どこを通っているのか把握できないぐらいでした。

 結構きつい登りの道 泥道を、息子が文句も言わず一緒の男の子と楽しそうに歩いているのには本当に感心しました。

 もう辺りがうす暗くなり始めたときに後ろから「助けて~」と声が聞こえます。今越えてきたばかりの深い泥の土砂崩れに、おばあちゃんと犬を抱いた女の子が足が抜けなくなって泣いていました。サバと私と息子は、引き返して、泣きじゃくる女の子とおばあちゃんを一所懸命引っ張り出しました。私達も全身泥だらけになってしまいましたが、なんとか2人を泥から救出しました。山側の反対は崖になっています。もうひと崩れ来たら、土砂もろとも流される状況です。おばあさんは靴を泥の中に失くしてしまい、裸足で歩いていました。

 もう辺りが真っ暗になった所でやっとバイクが通行できるところまでたどり着きました。サバさんはバイクに値段交渉ができる気力があるらしく、「高い!ぼったくり!」とぼやきながらバイクに乗りました。あ~、やっと帰れる~と思ったのもつかの間。バイクはここまで?と途中で降ろされました。

地割れの道を 7時間かけて歩いたりヒッチハイクをしたりしてサマイパタについました。 

地割れの道を 7時間かけて歩いたりヒッチハイクをしたりしてサマイパタについました。

 タクシーを待ってまた時間が過ぎ、寒さも増してきました。サバさんがサマイパタから来たトラックを止めてくれ、全身びしょ濡れ、泥が付いた足は重くもう限界の私と息子だけ乗せてくれるように交渉してくれました。トラックに乗せてもらった後さらに降ろされ、ヒッチハイクなどをして、やっとサマイパタに着いたのは夜9時でした。 その足でサバさんを他のドクターたちと一緒に、迎えに行きました。

 息子はもう疲れすぎて無言・・・。私たちは、サマイパタにもう1泊しました。 サバさんやドクターたちはサマイパタでバジェグランデ行の車をチャーターしさらにバジェグランデまで帰りました。着いたのは夜中12時過ぎたそうです。しかし、サバさんは、次の日ちゃんと8時にオフィスに出てたそうです。

 この規模の土砂崩れは確か2007年。堆肥作りの専門家の橋本力男氏来訪の折、サンタクルスへの帰りに遭遇しました。その時は、トラックで間一髪乗り越えました。

 何気なく通っている活動地の道ですが、自然の力で一瞬で豹変してしまいます。2時間半で通りすぎる行程が、ほぼ2日間かってたどり着いた事になります。  (DFARメーリングリストPLAZA_Boliviaへの瀧本里子の近況投稿より)

 

 

 

 

 

 

2015年5月28日

 回収作業にとても重要なトラック。だましだまし使っていた70年代とも80年代ともいわれるオンボロトラック(参照)がとうとうウンともスンとも言わなくなりバジェグランデ公共墓地の横で永眠いたしました。(見た感じは駐車してあります)

 現在は、19小学校の毎週金曜日回収、300家族の毎週月曜日、木曜日回収、事業所の毎週火曜日回収、マーケットの毎日回収がコンスタントに行われているため滞らせるわけにはいきません。
 日本外務省の草の根・人間の安全保障無償資金協力による新品トラックが、後1か月で稼動予定なんですが、それまでは待てなかったようです。新車の荷台の改造が終わって引き渡し式をするまでは、三井住友ボランティア基金からの支援で頂いた荷台付バイクと、一般ごみ回収車でなんとか回収を行っています。

 草の根資金協力によるトラックは、先週やっとDIFARの手元にやってきました(引き渡し式はまだです)。車両販売の担当者に何度も「まだですか、急いでいます。納期を過ぎています。早くしてください」と電話をかけましたが、なかなか届かず納期を15日延長されました。車っていう大きな買い物で、こちらがお客さんなのに、なんでお願いしないといけないの?・・・と思いましたが、ポル・ファボール(お願いします)という言葉を何回も使いました。

到着した新車 日野トラックと筆者(左)

到着した新車 日野トラックと筆者(左)

荷台にダンプとパワーゲート機能を取り付け中

荷台にダンプとパワーゲート機能を取り付け中

今は、回収作業に適応するためのダンプ機能とパワーゲート機能を付けてもらっています。ボリビアのモノづくりもすごいな あと思ってしまう位何でも作ってしまう会社さんです。社長さんともすっかり仲良くなりました。いまだに私の名前が覚えられず「オーラ サコト!」「オーラ サトカ!」と毎回違う名前で呼ばれます。

機械会社社長(中央)とトラックの機能追加について打ち合わせをするサバ

機械会社社長(中央)とトラックの機能追加について打ち合わせをするサバ(左)

 

7月に来られるローマ法王のパレード車を受注してこれから作るんだ!とはりきっておられ図面も見せてもらっちゃいました。

 来週は荷台部分にペイントするデザインを決める予定です。今回DIFARはトラック購入にお金は出してませんがロゴを入れてもらえますか?と大使館にお願いすると承認していただけました。

 瀧本里子さんのPLAZA_BOLIVIAへの近況投稿より